独り言⑦~人との別れ方~

ブログ

8月5日からブログを書いている。書きたいと思って書いているわけではない。助手になんでもいいから毎日書けと言われて書いている。それでも「いつも読んでます」や「楽しみにしています」と言われると続けるか…と励みになる。こんなブログのファンになるよりはバンドのファンになってほしいのだが(笑)以前は主にバンドのことをアメブロで書いていた(今は全く触っていない) おそらく2009年くらいから。ライブドアブログ含めたら2006年から書いていた。しかし、昔のものは消してしまった。なぜ消してしまったのかは覚えていない。

ただ、ものを書くのが好きだとしても毎日書きたいことがあるわけでもないし書けない時もある。それが今日だ。だから自分のことを書く

映画やテレビドラマを見ないわけではない。家にテレビは無いが…自分が欲している情報以外に興味が無いから必要がない。興味があるものだけ検索しているうちに、興味のあるもののみ勝手に提示してくれるから便利な世の中だ。話しがそれた。映画を見ても感動するしテレビ番組で感動することもある。しかし、1番好きな感動は音楽からだ。次が小説だ。

小説というよりは、活字のみから作者の世界を創造していく。子供の頃からその作業、読書が好きだった。小学生のとき、初めて感動した本が「緑色の休み時間―広太のイギリス旅行」

日本人の少年、広太がイギリスというか、アイルランド旅行して現地で言葉も通じないイギリス人少年と仲良くなっていくという話。ウェールズという場所の自然の伝え方が好きだったのか。文字から外国に憧れた。たしか、数年前にオークションサイトでバカ高い値段で購入したはずなのだが、どこかへいってしまった…

最後の別れが本当に辛い。金髪の少年の去り際がせつない。

次に中学か高校で読んだ、中島敦の『山月記』が好きだった。この本は自分のことを書かれているのではないかと思うくらいショックだった。

主人公の李徴は博学だが自意識過剰、性格極悪の非常な男。科挙(合格率3%)に合格したにも関わらず、詩人になりたくて役人を辞めた。辞めたが詩では全く有名になれず妻子も養えない。仕方なく地方に再就職するが、かつての同僚の出世にプライドから耐えられなくなり出奔してしまう。

その翌年、李徴の友人が旅の最中に一匹の虎に襲われた。その虎こそ李徴だった。ここから李徴とその友人は会話するのだが、動物と人間の会話、ドラゴンボールを思い出した。虎になっても自分の作った詩は後世に残したく、その友人に託した。虎になってしまった理由は、自分の才能の無さが世間に知られるのが怖く、自尊心と羞恥心からだ(なぜそこで虎なのだろうか…) そしてちゃっかり妻子のことまでこの友人にお願いする始末である。そういうとこだよね!

その虎の去り際は本当にせつなくてこの本が好きになってしまった。

この世で一番好きな本が司馬遼太郎の「燃えよ剣」だ。司馬遼太郎は「竜馬がゆく」以外は好きだ。坂本龍馬がいまいち好きになれない。

「燃えよ剣」は土方歳三の人生なので、あらすじはわざわざ書かない。ただの八王子の女好きの色男が一軍を率いるまでのストーリをたった上・下二巻でまとめていて一気に読んでしまう。なぜか途中でロマンス入るが…恐らく、戦場での土方と女性といるときの土方のコントラストの二面性を書きたかったのか。知らんけど。いきなりちょんまげ止めて洋服着るのも潔い。

とにかく函館での散り際が素晴らしくせつない。他にも何冊も好きな小説はあるが、上の二冊も含め、一貫して「去り際」「散り際」が好きなのかもしれない。

「どう死ぬか」ということは「どう生きるか」ということ

と言う台詞が司馬遼太郎の小説にあったが、まさしく普段からどう死ぬかを考えていれば、「どう生きるか」に結びつく。結びつけば自ずと「去り際」「散り際」も美しくなる。

まだまだ暑い日が続くし、なるべく外に出たくないので久しぶりに一冊読んでみたい。